Aomori-rehab– Author –
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科学
神経を力学的構造として評価する
― 再現性が低い痛みへの一つの仮説 ― 再現性が低い痛みを評価する際、神経系を「情報伝達の経路」だけでなく、力学的に動く構造物 として捉える視点は、重要な意味を持ちます。 この考え方を臨床に持ち込んだ代表的な人物が、David Butler や Michael... -
文献抄読
文献抄読1
文献抄読 痛覚変調性疼痛の背景にあるメカニズムとその臨床的特徴についての検討 (安野広三.心身医学 64巻5号 415-419,2024) 本記事では、上記文献を読んだ内容をもとに、痛覚変調性疼痛(nociplastic pain)の背景にあるメカニズムと臨床的特徴につい... -
科学
再現性が低い痛みをどう評価するか
― 仮説を更新し続けるという選択 ― 再現性の高い痛みは、構造・動作・負荷条件を整理することで、比較的明確な評価につなげることができます。 一方で、臨床では再現性が低く、評価が難しい痛みにも数多く遭遇します。 動作によって明確に再現されない。姿... -
科学
痛みの評価について
― 再現性をもとに痛みを可視化する ― 臨床の場において、痛みを評価するうえで重要なのは「再現性があるかどうか」です。 痛みは主観的な体験であり、数値化だけでは本質を捉えきれません。 そのため、痛みを数値として扱うだけでなく、どのような条件で再... -
科学
分痛みの定義と分類を整理する
― 痛みをどう捉え直すか ― 5.分類に依存した臨床の現状 ― 思考が止まる瞬間 ― 痛みの定義や分類は、本来、臨床家が評価を進め、仮説を立てるための道具です。 侵害受容性疼痛と判断されれば、炎症対応や運動療法が選択され、神経障害性疼痛と判断されれ... -
科学
痛みの定義と分類を整理する
― なぜ今、痛みを考え直す必要があるのか ― 1.痛みの定義の再確認 痛みは、誰にとっても身近な感覚です。それにもかかわらず、医療やリハビリの現場では、痛みについての議論が噛み合わない場面をしばしば経験します。 治療方法の違い以前に、「痛みとは... -
こころとカラダの気づき
こころとからだの気づき というカテゴリについて
高校生の頃、サッカーをしている時だけ、瞬きをする回数が多いことを仲間から指摘されたことがあります。 不思議なことに、授業中や日常生活では、そう言われたことはありませんでした。 「緊張しているんじゃない?」そう聞かれたとき、私は「コンタクト... -
解剖/機能解剖学
発達学(DNS)からみた腰痛
進化の弱点を、人はどのように補ってきたのか 腰痛を「構造」や「力学」だけで語ると、人間の身体はあまりに不利な条件を背負っているように見える。 しかし人間には、その不利な構造を 機能的に補う仕組み が備わっている。それが「発達(development)」... -
解剖/機能解剖学
生体力学からみた腰痛
腰椎にはどのような力が、なぜ集中するのか 腰痛を理解するうえで、生体力学(biomechanics)は欠かせない視点である。なぜなら腰痛とは、多くの場合「組織が耐えられる力の限界」を超えた結果として生じるからである。 本記事では、生体力学の観点から腰... -
解剖/機能解剖学
古病理学・人類学からみた腰痛
腰痛はいつから人類を悩ませてきたのか 腰痛は「現代人特有の疾患」と語られることが多い。しかし古病理学(paleopathology)と人類学の研究を紐解くと、腰痛ははるか昔から人類と共存してきた可能性が高いことが分かる。 本記事では、骨という“歴史の記録...
