臨床ラボ(Clinical Lab)– category –
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臨床ラボ(Clinical Lab)
整形外科への転身
退職届を出したあと、私が選んだのは整形外科への転身でした。 逃げたつもりはありません。ただ、これまで学んできたことを、一度きちんと確かめたいそんな気持ちが強くなっていました。 学んだ技術の確認 病院時代、私は多くの時間とお金を使って学びまし... -
臨床ラボ(Clinical Lab)
臨床家としての喜び
臨床家としての喜びは何か。今でもはっきり言葉にできているわけではありませんが、振り返ると、その原点になった経験があります。 アキレス腱縫合術後の症例 アキレス腱縫合術後の方を担当したときのことです。 当時は臨床1年目。マニュアルセラピー研究... -
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私のマインドセット
病院時代、私は「マインドセット」という概念をほとんど理解できていませんでした。 ただひたすら、目の前の患者様がどうしたら良くなるのか。その漠然とした課題に、全力で取り組んでいたと思います。 20分という制限の中で 理学療法1単位20分。限られた... -
臨床ラボ(Clinical Lab)
私の動作分析
「動作分析とは何か」と問われることは多いが、その問いに対して、私は今も明確な定義を持っていない。 ただ少なくとも、現在の私にとっての動作分析は動作を見て原因を当てにいく作業ではない。 評価の中で仮定した身体の構造的個性や前提条件が、実際の... -
臨床ラボ(Clinical Lab)
痛みをどう考え、どう向き合ってきたか
― 第1〜6章のまとめとして ― ここまで、痛みについて定義・分類・評価・神経・感作という視点から整理してきました。 扱ってきた内容は、どれも新しい概念そのものではありません。 しかし、それらをどのような順序で捉え、どう臨床に結びつけるかという点... -
臨床ラボ(Clinical Lab)
再現性が変化するとき、何が起きているのか
― 感作と痛覚変調性疼痛という視点 ― ここまでの章では、痛みを評価するうえで「再現性」が重要な手がかりになることを繰り返し述べてきました。 一方で、臨床の現場では再現性が低下し、評価が難しくなる痛みにも多く遭遇します。 このような状況を理解す... -
臨床ラボ(Clinical Lab)
神経を力学的構造として評価する
― 再現性が低い痛みへの一つの仮説 ― 再現性が低い痛みを評価する際、神経系を「情報伝達の経路」だけでなく、力学的に動く構造物 として捉える視点は、重要な意味を持ちます。 この考え方を臨床に持ち込んだ代表的な人物が、David Butler や Michael... -
臨床ラボ(Clinical Lab)
文献抄読1
文献抄読 痛覚変調性疼痛の背景にあるメカニズムとその臨床的特徴についての検討 (安野広三.心身医学 64巻5号 415-419,2024) 本記事では、上記文献を読んだ内容をもとに、痛覚変調性疼痛(nociplastic pain)の背景にあるメカニズムと臨床的特徴につい... -
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再現性が低い痛みをどう評価するか
― 仮説を更新し続けるという選択 ― 再現性の高い痛みは、構造・動作・負荷条件を整理することで、比較的明確な評価につなげることができます。 一方で、臨床では再現性が低く、評価が難しい痛みにも数多く遭遇します。 動作によって明確に再現されない。姿... -
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痛みの評価について
― 再現性をもとに痛みを可視化する ― 臨床の場において、痛みを評価するうえで重要なのは「再現性があるかどうか」です。 痛みは主観的な体験であり、数値化だけでは本質を捉えきれません。 そのため、痛みを数値として扱うだけでなく、どのような条件で再...
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